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下半身のしびれや痛みを引き起こす坐骨神経痛には、考えられる原因がいくつかあります。そのうちのひとつとして、「梨状筋(りじょうきん)症候群」によって、坐骨神経痛が引き起こされることを知っていますか?
ここでは、梨状筋とはどのような筋肉で、坐骨神経痛とはどんな関係があるのかを解説した上で、坐骨神経痛の改善が期待できる、梨状筋のストレッチ方法をご紹介します。
<末梢神経のうち最も太くて長い坐骨神経>
末梢神経のうち、最も太くて長いのが坐骨神経です。腰(腰椎)や骨盤のあたりから始まり、お尻や太ももの後ろを通って、足先までつながっています。
坐骨神経は下半身全体を通っているため、問題が生じるとお尻や太ももをはじめ、すねやふくらはぎ、つま先、足の裏など、さまざまな部位にしびれや痛みを引き起こします。これらの部位の一部だけに症状が出る方もいれば、複数の部位や、下半身全体にしびれや痛みを感じる方もいるのです。
坐骨神経痛は繰り返すたびに症状が悪化しやすく、重度の場合は立ったり座ったりするのもつらいほどの痛みとなってしまいます。
<原因は梨状筋症候群の可能性>
スポーツや日常生活で負担がかかったり、股関節に異常が起きたりした場合に梨状筋が固くなり、坐骨神経を圧迫することで生じる「梨状筋症候群」が原因となることもあります。
梨状筋は本来やわらかい筋肉ですが、負担の大きい労働を行ったり、同じ姿勢をとり続けたりすることによって硬くなると、坐骨神経を圧迫してしまいます。
<梨状筋ストレッチのやり方>
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床に座って行う梨状筋ストレッチ
床の上に、脚を伸ばして長座で座ります。
片脚は伸ばしたままで、もう片方の脚は、ひざを曲げて胸のほうに引き寄せます。
膝を胸のほうに近づけたら、膝は外側に開きつつ、膝下の内側部分は胸のほうに引き寄せていきます。
ゆっくりと呼吸をしながら、30秒程度かけてお尻の筋肉を気持ち良く伸ばしていきましょう。
反対側も同様に行います。
椅子に座って行う梨状筋ストレッチ
椅子に浅く腰かけ、片方の脚の外くるぶしを反対側のひざの上にのせます。
その姿勢のままゆっくりと前屈していきます。
ゆっくりと呼吸をしながら、30秒程度かけて気持ち良くお尻の筋肉を伸ばしていきましょう。
反対側も同様に行います。
寝ながら行う梨状筋ストレッチ
うつ伏せになり右手で右足首をつかみましょう。
その姿勢のまま、つかんだ足首を外側から内側、内側から外側へ揺らすイメージで10回程動かします。
つかんだ足首を外側に引っ張りながら、5呼吸ほど深い呼吸を行ってください。
反対側も同様に行います。
<おわりに>
梨状筋ストレッチは坐骨神経痛の改善が期待できますが、無理に動かすとかえって症状が悪化してしまう可能性もあるため、症状が重いときは医師や理学療法士とも相談しながら、ケアしていくことが大切です。
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